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10年前の夢小説界隈を語る~私が乙女だったころ~

こんにちは。

てんしちゃんです。

今日は夢小説についての話です。

夢小説とは?
創作小説の一種。
ドリーム小説・ドリー夢小説・名前変換小説などともいう。
心理描写が重要なことから、女性向けのものを指すことが多く、男性向けはあることにはあるが数が少ない。
このジャンルを楽しむ人を夢見乙女・夢女子・ドリーマー・夢男子などと呼ぶ。

by ピクシブ百科事典より

要するに

漫画のキャラ(男)とオリジナルキャラクター(女)が恋愛をする小説のことです。

もちろん二次創作です。

小説の中のオリジナルキャラクター(女)は

名前変換可能で、好きな名前にできるため、

自分の本名を入力すると、漫画キャラとの疑似恋愛を楽しめるのです!!!!

なぜこの話をするかというと…

わたしが昔、夢小説にはまっていたから。

そして、夢小説を書いていました。

わっ、なつかしい!!!

当時、個人サイトを作って、ちまちまと小説やブログを書いていました。

その時の経験が、いまブログを書いていることにもつながるので

懐かしくなって、思い出しがてら記事にしてみました。

こんな界隈もあるよ。

夢女子と腐女子との違い

腐女子は、

男性同士の恋愛、ボーイズラブ(BL)が好きな女子のことを指します。

夢女子は、夢小説が好きな女子なので、完全に別です。

オタク女子界隈では腐女子のほうがメジャーです。

同人誌即売会などでは、BL本をよく見かけます。

が、夢小説界隈の出版物は(ほとんど)ありません。

それくらいマイナーで、ひっそり生きています。

また、腐女子と夢女子は火のない所に煙を立たせるという意味では同じですが、

腐女子の場合は

作品の行間からキャラ同士の関係性を作りあげる、のに対して、

夢女子は

あからさまなオリジナルキャラクターを作品にぶっこむ、ので

二次創作の概念をめぐってしばしば対立が起こります。

そのため、お互いがお互いに干渉しないように、ひっそりと生きているのです。

それぞれ二次創作の作り方、楽しみ方が異なるので、

腐女子かつ夢女子の属性を持つオタクは稀です。

ちなみに、「夢女子」という言葉も、「腐女子」に対比する形で、区別のために作られたものだとおもいます。

「夢女子(または夢見乙女)」を自称する夢小説界隈の人たちはあまりいませんでした。

夢小説界隈はどこで活動していたの?→個人ホームページ

わたしが夢小説書きだった10年前(中学~高校生の頃/2010年代)は、

個人ホームページ全盛期でした。

当時ピクシブなどのソーシャルネットワークサービスがメジャーでは無かったため、夢小説に限らず、二次創作の小説やイラストは、個人ホームページ上で公開されていました。

その頃オタクじゃない一般人の間でも個人ホームページは流行っていて、

@Peps!で部活の友達とホームページを作り、前略プロフィール(※2016年サービス終了)を載せ、プリクラなどをアルバムに公開するまでがデフォでした。

現代のinstagramみたいなイメージ

一方夢小説界隈で人気があったのは、

小説機能付き(名前変換可能)の無料ホームページ作成サービスです。

大体、初心者のうちはフォレストページで作り始め、

htmlとCSSを覚え、

その後ホームページ作成の自由度と広告の少なさから、エムペ、ナノ、mono spaceへと移転していくパターンが多かったです。

ホームページのデザインも、

「あなたは〇〇〇人目の来訪者…」みたいな文言と黒背景に羽!!ゴスロリ!!!みたいなデザインから、

ホームページ作成に慣れたころには、ちょっとオシャレなデザインに変化していくのが一般的でした。(大体シンプルになっていく)。

夢小説界隈でのホームページデザインの流行りなどもあって、

白背景に青リンクの「デフォルト配色」がブームになったりとか、

トップページにいきなりメインコンテンツを載せるのが流行ったりとか、

いろいろありました。

これはファッションの流行に近いような感じで、数か月~1年単位で変化していくような感じです。

夢小説の作品ジャンルについて

一口に「夢小説」といってもいろいろな作品ジャンルがあります。

当時流行っていたものを紹介します。

夢小説で名前変換できるオリジナルキャラクター(女)のことを、

ここでは主人公と呼ぶことにします。

トリップ

主人公が現代から漫画世界にトリップしちゃった~!?

っていう作品。

大体女子高生が交通事故にあって~とかいうパターン。

トリップ先が学園モノならまだしも、戦う系の漫画や時代物の漫画だったら、いきなり生活がハードモードになる(漫画のキャラがすぐに助けてくれることが多い)。

またトリップ設定の夢小説でも、主人公に原作漫画の知識があるパターンとないパターンがある。

原作知識があるパターンの場合は、死ぬ予定だったキャラの死亡を回避しようと画策したり、未来予知能力をウリに活躍したりする。

トリップ夢じゃない夢小説は、漫画の世界で生まれ育った女の子が主人公になります。

最強

俺、TUEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!!

っていうやつ。

前述のトリップ設定に、最強が組み合わさると、現在でいう「なろう系」小説のできあがり。

大体主人公が一番強い。チート能力である。

女だろうが関係ない。腕力もつよい。

そして強い上に、超絶美少女設定であることが多い。

原作沿い

原作通りに話が進んでいく話。特に話の進行にオリジナリティはない。

原作の漫画に夢小説の主人公(=オリジナルヒロイン)がそのまま入る形になる。

なのでNAR〇TOの中忍試験パートなど

1vs1で戦う場面があったりすると、人数合わせが大変になる。

逆ハーレム

漫画の男性キャラ全員主人公のことが好き。

おもにテニ〇リなど男性キャラの多い漫画作品の夢小説でよくみられる。

もちろん主人公は超絶かわいい、大体部活のマネージャーをしている。紅一点。

仕事もできるが、自分がかわいいことに対してあまり自覚がない。

無自覚故にみんなを惚れさせていく。たまに男キャラ同士のバチバチもある。そんな感じ。

夢小説っぽい。

男装

主人公が男装する。

桜蘭高校ホ〇ト部????みたいな設定。

ただ周囲や漫画のキャラには男だと思われている(重要)。

ちょっと女っぽい男という認識。

漫画キャラ(男)が、主人公のことを好きになってしまい、

男を好きになってしまった…と苦悩するまでがワンセット。

あとは男装について弱みを握られるパターンもある。

最終的には女だとばれる。

日常

ふつーの日常の恋愛。

一般的な少女漫画や、ドラマみたいな話の展開が多い。

主人公の設定も普通であることが多い。

設定盛り盛りの夢小説に疲れた人たちが流れ着く。

現代パロ

現代パロディ。

たとえば戦国時代が舞台の漫画を、現代パロディ(学園モノ)して、

高校生同士の恋愛を描く。みたいな。

逆トリップ

トリップの逆。漫画キャラが現代日本に来る。

そして主人公の家に住むパターン。この場合の主人公は経済力の観点からか、OLであることが多い。

一緒に漫画の世界へ戻る方法を探しつつ、同居するパターン。

複数人逆トリップしてくることもある。

嫌われ

主人公が漫画キャラに嫌われる。

この場合、主人公のほかに、もう一人オリジナルキャラクター(悪女)が登場する。

悪女は逆ハーレム的な立場で漫画キャラみんなから好かれている。悪女が悪事をはたらき、主人公がやったようにみせかけて、主人公がほぼ全員の漫画キャラから嫌われ孤立する。

途中で1人くらいは味方になってくれる漫画キャラもいる。

物語の終盤で、悪女の悪事が皆にばれ、主人公が無実であることが証明され、どんでん返し!スッキリ!!!となる。

めでたしめでたし。

混合

2作品同士の設定を混ぜたやつ。

A作品世界の主人公(オリジナルキャラクター)が、B作品にトリップする、など。

基本的に両方の作品を知っていないと楽しめなかったりする。

わたしの時代は、戯言シリーズとジャンプ漫画の混合夢が流行っていた。

強いオタク向け。

友情

漫画キャラと恋愛関係にならない。

恋愛話につかれた人向け。

名前無変換小説

夢小説は名前変換できるのがウリなのに、名前変換機能をなくした作品。

「じゃあ主人公の名前はどうなるの?」と思いきや、

「君」など二人称で呼ばれるため、名前を変換しなくても作品が読める。

いちいち名前変換するのがめんどくさくなった人向け。

主に1ページ程度で完結する作品に使われる技法。

男主

夢小説の主人公が男。

夢小説なのにBLが完成する。

BLも夢小説も嗜むことのできるまじ強いオタク向け。

ただ男主人公の友情夢も多い。

R18の夢小説。

入口にパスがかかっていることがほとんど。簡単には閲覧できない。

夢小説サイトを装ったスパムサイトは裏夢で釣る。

夢小説サイトの探し方

普通にGoogle検索してもなかなか出てきません。

それもそのはず、個人の夢小説サイトは

ほとんどが検索除けをかけています。(head部分にメタタグをいれる)。

また取り扱っている作品名も、ぼかして記載していることが多く

(例:NARUTO→忍者、戦国BASARA→bsr、BLEACH→鰤、脱色など)

「絶対検索に引っかからせないぞ!!!!」という強い意志を感じます。

それでも探したい!!!

という方に、元夢小説サイトの管理人からおすすめの方法を伝授しますと、

まず

Google検索で

何かしらの夢小説サイトを見つけてください。なんでもいいです。

自分が求めている作品を取り扱ってなくてもいいんです。

そこが世界の入り口です。

あとは、辿っていければ…見つかるはずです。

おわりに

夢小説界隈、久しぶりに思い出して書いてみました。

いま思うと中学~高校生時代にホームページをつくっていたので、

このブログ始めるときにもハードルは高くなかったな。

当時はhtmlとCSSだけ触っていたので、

今ならもっと本格的にウェブデザインを勉強するのも

ありかもしれないなーなどと思う今日この頃。