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血液内科を選んだ理由。面白そうだったから。カードゲームみたいで。

こんにちは。

てんしちゃんです。

初対面のひとに「血液内科専攻です」というと、

びっくりされたり(どんなイメージ?)、心配されたり(ハイパーじゃないの?等)、するのですが、

今回は「どうしてほかの内科ではなく、血液内科にしたの??」ということについて書きます。

ちなみに私の志望科の変遷は、初期研修で皮膚科→血液内科と変わってしまいましたが、

なぜ皮膚科入局をやめたのか?という話については

過去記事で書いています。

わたしがマイナー科志望をやめた理由

血液内科専攻にした理由、結論から言うと

「面白そうだったから」

という単純な理由です。

まあ結局どの科の先生方も、診療科を選ぶ基準なんてこれに尽きるのでは?と思います。

(※以降8割くらい遊戯王の話しかしてないですすみません)

化学療法=カードゲームみたいな感じだなとおもった

私が遊戯王をプレイしていたころの話

私は小学生時代と、中3~高校2年生までずっと遊戯王プレイヤーでした。

プレイヤーといっても公式大会にでるようなガチ勢ではなく、

カードショップで細々とファンデッキを作って遊んでいました。

小学生のころに「遊戯王デュエルモンスターズ」を見て遊戯王をはじめ、

そのあとは一度やめていましたが、

中学になり、カードショップの存在を知り、子供だけでなく大人もプレイしていることを知って、再開した流れです。

わりと本格的にプレイしていたのは中3~高2くらいでした(放課後も休日もカードショップに入り浸っていた)。

わたしの時代は遊戯王でいう第6期くらいのころで、

シンクロ召喚登場初期~全盛期でした。ライトロードが環境を握っていて、トリシューラとかゴヨウガーディアンとか強かった時代。懐かしい。アニメは5D’sでした。

私の使用デッキは椿姫ティタニアルがエースカードの植物デッキ(これがメインデッキでした)、フォーチュンレディ、ブラックマジシャン、マドルチェ。でした。

何情報??

途中から参入するのは結構大変だった

小学生の頃にプレイ→いったん中断→中学で再開、の流れだったのですが、

中断している間に遊戯王の時代も進んでいました。

なので

基本ルールは理解しているけど、

中断時期に追加されたルールやカードは何も知らない状態。

遊戯王のカードの時期は「第〇期」で表現されますが、

わたしの小学生時代は「第1期(本当に初期)」、中学で再開したころは「第6期」なので

5期分のブランクがあいてるんですね。年数にして約10年。

遊戯王の歴史について詳しく知りたい方はこちら

遊戯王史(外部リンクです。遊戯王のよくつかわれていたカードの変遷などが詳しく載っています。なつかしい~!!)

再開当初の頃は、「いま何のカード(デッキ)が一番強いのか」もわからず、

また「なんでこれが禁止カードに認定されているのか?」もわかりませんでした。

まあ当時の遊戯王の環境(よく使われているデッキやプレイ手法などのブームを環境と呼びます)を再開当初ですぐに理解できるわけがないのですが。

加えて、私が再開後に遊んでいる間にもどんどん新ルールが追加され、時代は進んでいくので、新しいカードの種類やプレイ方法なども覚えないといけません。

特殊召喚方法でいうとシンクロの次にエクシーズがでて、ペンデュラム、リンクとして進んでいく感じです。

KONAMI公式のルール改定で優先権がなくなったり…(植物族デッキだったのでローンファイアブロッサムがその影響を多大に受けた)、公式のルール条件は絶対なのでその都度覚えなおしたりしました。

先輩たちに教えてもらいながら少しずつ理解できるようになった

再開したてで右も左もわからない私を先輩方は優しく教えてくれました。

成人済みの女性プレイヤーも意外に多くて、その輪の中に入った感じです。

アドバンス召喚までしかわからなかった私に、「シンクロ召喚ってどうやるの?」から、特殊召喚や、チェーンの組み方、優先権、禁止・制限カード、などなど丁寧に教えてくれました。

現環境で人気のあるカードや強いカードは、カードショップの買い取り値段を見て覚えました。

また最新情報はVジャンプ(遊戯王が連載されている冊子)を買って仕入れてみたり。

そんなこんなで少しずつプレイしながら覚えていった結果、

「あっこの人はこのカードを出してきた、とういうことは、このデッキでこういう展開なんだな」

とか

「いまの環境はこのデッキを使う人が多いから、対策のためのこのカードいれとこ」

とか

「あっやっぱりこのカードが制限かかったか…、やっぱり強かったもんな」

とか

なんとなくだけど、理解できるようになりました。

レジメン=デッキ、治療薬=カードの認識

まあそんなわけで、血液内科をローテした私は

「なんか化学療法ってカードゲームみたいだな~」っておもった。

ていう、ただそれだけです。

新しい治療薬がどんどん出てきて、組み合わせ方も変わって、…みたいな感じ。

遊戯王は、デッキ VS デッキ の勝負なので、

それを無理やり当てはめるなら

相手のデッキ(腫瘍) VS 自分のデッキ(レジメン)

って感じ。

で、治療薬がカード

あたらしいカード(治療薬)がでたらそれをもとにデッキ(レジメン)の勢力も展開の仕方も変わっていく、みたいな感じ。

伝わる?わかりづらい??

先に8000ポイントを削った方の勝ち。

もちろんプレイヤー(医師)の技術も影響するので、デッキの回し方とか、対策の仕方とか、相手(腫瘍)の出方を予測しながら対応していく感じ。

そもそも遊戯王を知っている人がどのくらいいるのやら。

そのほか血液内科に決めた理由

ここからはその他の理由を記載していきます。

化学療法に興味をもった。血液内科にした理由は「良く効く」から

化学療法に興味があるのに、なんで「腫瘍内科」じゃなくて「血液内科」にしたのかというと、

血液腫瘍の化学療法はよく効くため

です。奏功すればすっきり元気になるし、また効果もわかりやすいので、それがいいなあと思いました。

患者さんと意思疎通がとれる

私は初期研修2年間のうち、3か月間血液内科をローテしました。

ほかの内科もすべてローテーションしましたが、血液内科ローテで一番衝撃だったのが、

担当患者全員と意思疎通がとれること。

他の科だと、誤嚥性肺炎とか、認知機能低下とか、要介護5の患者さんを多く診療していただけに、

ADL自立の患者さんを相手にできることはとても新鮮でした。

需要がある(多分)

血液内科ってあんまり人気な科ではなく、

いわゆるマイナー内科なので、なり手も少なそうだし、需要はあるかなと思いました。病院的には売上もいいので。

あとは内科医は内科医なので、転科もしやすいかなあとおもいました。

手技が少ない

これをメリットととるかデメリットととるかは人それぞれだと思います。

血液内科は骨髄穿刺とCVくらい、たまに胸腔穿刺程度なので、

手技が圧倒的に少ない。その分デスクワークなので、わりと自分の時間を確保できます。

ハイパーじゃないの?って聞かれる件について

血液内科はハイパーなところが多いとは思います。

でも、これはどの科にも言えることだと思いますが、

ぶっちゃけ忙しさの程度は病院次第だと思います。

実際に私はそこまで忙殺されるような忙しさではないです。

さいごに

私が血液内科にした理由について書きました。

ほかの血液内科やっている先生からは、

「え!?そんな理由で!?もっとほかに魅力あるでしょ!!」

って言われそうな理由だな…、と我ながら思っています。すみません。

あと実際に「血液内科専攻にしよう!!」と最終的に決めたのは、

部長といろいろ話してから、だったので、

やっぱり人で選んだ要素は大きいと思います。

部長といろいろ話した内容については、それはまた長くなるので、別の記事にして書きます。

今回は「血液内科を選んだ理由」について「血液内科という診療科の、良いと思うところ」について書きました。

半分以上遊戯王の話になっちゃったけど。

遊戯王の話してたらまた遊戯王再開したくなってきちゃった。

コロナがおちついたら、カードショップに足を運ぶこととします。

おしまい。