お医者さんの雑記ブログ 詳しくみる

専攻医だった私が、美容皮膚科と開業の側に回るまで

お久しぶりです、4年ぶりの更新です

最後にこのブログを更新してから、約4年が経ってしまいました。

当時の私は、内科の専攻医として市中病院で働いていました。ブログには研修や勉強のこと、日常のことをつらつらと書いていて、それが自分の頭の中を整理する場所でもありました。

気づけば生活も仕事も大きく変わり、ブログはすっかり止まってしまいました。でも、書くこと自体は嫌いじゃなかったし、むしろ今のほうが「書きたいこと」は増えています。なので、ここで再開することにしました。

まずは、この4年間に何があったのか、そしてこれから何を書いていくのかを、自分の言葉でまとめておきます。

内科専攻医だった頃の私

私は非医者家庭の出身で、家族に医療関係者はいませんでした。医師という仕事は、進路を決めるときに自分で選んだもので、周りにロールモデルがいるような環境ではありません。

市中病院のプログラムで初期研修を終え、そのまま内科の専攻医になりました。専攻は血液内科です。急性期の現場は忙しくて、正直しんどい日も多かったけれど、内科医としての土台はあの時期に作られたと思っています。

ただ、忙しさの中で少しずつ別の興味が育っていました。それが美容医療でした。

美容医療に惹かれていった転機

いつからかは、自分でもはっきりしません。ただ、皮膚の治療や見た目の変化が、その人の表情や生活の質を変えていく様子に、強く惹かれるようになりました。

保険診療の現場では、病気を治すことが最優先です。それは医師として当然のことで、今もその重みを軽く見るつもりはありません。一方で、「治った」と言える状態の先にある、見た目や自信の部分に寄り添う医療もあるのではないか。そんなことを考え始めていました。

専攻医の頃から、自由診療のクリニックで勤務する機会もあり、保険診療と自由診療、その両方を内側から見ることができました。

保険診療と自由診療、両方を見て感じたこと

両方を経験して感じたのは、どちらが上ということではなく、医療の「届け方」が違うということでした。

保険診療は、必要な医療を広く公平に届ける仕組みです。現場の使命感と、制度の中での制約。その両方を、専攻医時代に身をもって知りました。

自由診療は、患者さんが自分の意志で選び、費用を払って受ける医療です。その分、結果への期待は高く、説明の丁寧さや満足度がそのまま評価されます。「選ばれる側」の緊張感は、保険診療とはまた違う種類のものでした。

どちらにも、それぞれの現場でしか見えない現実があります。その両方を知っていることが、今の自分の強みになっていると思います。

開業側・経営側に回って初めて分かったこと

2023年、私は開業する側に回りました。現在は美容皮膚科医として都内でクリニック診療をしながら、アイラッシュサロンの運営にも関わっています。

経営側に来て初めて分かったのは、医療の「外側」の世界の大きさです。診療だけをしていればよかった頃には見えなかった、数字のこと、採用のこと、日々の運営のこと。請求や集客、スタッフが気持ちよく働ける仕組みづくりまで、考えることは尽きません。

正直、最初は戸惑いの連続でした。でも、「いい医療を届ける」ためには、現場の技術と同じくらい、続けられる仕組みが必要なのだと実感しています。経営は、医療と地続きでした。

医師のキャリアは、一本道じゃなくていい

専攻医だった頃の私は、「決めた道をまっすぐ進むのが正解」だと思っていました。でも実際には、興味は移り変わるし、環境も変わります。

市中病院の内科から、美容皮膚科へ。そして診療する側から、開業・運営する側へ。遠回りに見えるかもしれませんが、振り返れば、どの経験も今の自分につながっています。

キャリアに悩んでいる若手の先生に伝えたいのは、道は一本じゃなくていい、ということです。専門を深める道も、横に広げる道も、途中で舵を切る道もあります。大事なのは、その時々の自分の「やってみたい」に、正直でいることだと思っています。

これから書いていくこと

このブログでは、これから大きく3つのテーマで書いていきます。

  • 美容:美容皮膚科医として、肌治療や注入系の治療について、医師の立場から分かりやすく。 美容
  • 医師のキャリア:研修医・専攻医の頃の経験や、進路の選び方について。 医師キャリア
  • お金・開業のこと:開業や運営の現場で学んだ、お金と経営のリアルについて。 お金・資産形成 開業・運営

4年間、静かだったこの場所を、また少しずつ育てていくつもりです。昔から読んでくださっていた方も、初めての方も、どうぞよろしくお願いします。